lever les images des corps

8 - 9 janvier 2019

 

荒神口にあるart space co-jinで『おもかげおこし ふくわらい』の展示作業。

 

1月8日(火)朝10時、徳島の障害者支援施設シーズから13名ほどが到着。

施設のスタッフとともに、企画者の徳島県立近代美術館学芸員の吉原美恵子さん、デザイナーの内村不二子さんも同行。

おもかげうつしふくわらい

「この地下の穴が徳島につながってる。行ってくるね」と、地下室に降りたりして、彼らを喜ばせながら、三嶽伊紗さんの到着まで時間つぶし。

府立医大も近い付近は時間帯によっては駐車場を探すのがたいへんなのだ。

 

11時すぎから、co-jinのスタッフにも参加してもらって、型取りのワークショップを行う。

夏よりもみなはるかに手が動き、積極的だ。はるばる遠征してきたことも気分の高揚につながっているのだろう。

 

おもかげうつしふくわらい

ワークショップのプロセス。

たくさんの「光の手」が思い思いに同時に動く。

この神々しい時間にぼくも参入する。

 

おもかげうつしふくわらい

1月9日(水)、授業後に行ってみると、ほぼ会場はできあがっていた。

今回の会場構成のポイントは、今村さんらがぐうぜん見つけた画廊の地下空間を取り込んだこと。

床板に開けた穴をのぞくと、徳島県立近代美術館ギャラリーでの展示作業を天井から撮影した映像が見える。

チューブを通して、京都のco-jinの床下が、徳島の美術館の天井につながっているという趣向。

 

三嶽伊紗さんと今村源さん、日下部一司さんが、一昨年までに道をつくってくれていたので、最後発のぼくはなんだか楽させてもらった。

とにかく今年最初の展覧会が無事オープンした。

今月はまだまだこれから怒濤のように制作物がある。

 

MEMO: 京都市内の駐車場でTIMESは今後ぜったい使わないこと。この日は5000円もとられた。

 

[今はみなfacebookで情報発信する時代だ。ぼくは古典的にブログを使い、外への発信ではなく自分向けの備忘録=リンク集を不定期に綴るだけ。ホームページもいつまでたっても工事中。やっとfacebookでシェアのやり方とコメントの付け方を覚えた段階だ。]

 

 

preparation

29 decembre 2018

 

もっかの難題は、1月30日からの+1artギャラリーでの展覧会『発酵をよむ』の空間設計だ。

画廊を発酵をうながす甕と見立てて、空間をぐるりを取り巻く環状の棚をつくり、空中に金属の輪を浮かせるのだが、柱と梁のために、mm単位でデザインを調整しないといけない。画廊空間全体を使うので、人の動線も確保する必要がある。

制作以前のデザインの段階でとても時間がかかる。

+1

シナランバー以外にアルミ板を使うつもりだが、適切な資材の入手先を調べるのに便利なのがこの備忘録ブログ。

何年の何の制作のとき、どこからどんな資材を取り寄せたかがすぐわかる。

2007年:reconsideration du métier 大阪の志摩鉱業から

2015年:rivière d'aluminium, encore​ 伏見の大岡商店から

2014年:martelage de la planche d'aluminium 同上

 

だが、つちのいえやアクアカフェ、Voice Gallery でのMaison-arche は、基本的に廃材を使うので、何かを購入するということはなかったし、材料の多くは再利用できた。

何の材料も買うことなく、その場から生まれ、その場に消えていく作品が理想なのだが。

 

卓上にのせる藤枝守さんの甕の数が5つではなく4つとわかったので、円を五等分する必要がなくなり、おかげでシナランバーも4x8ではなく3x6を使えることになった。運搬も自分でできるので、コストも半分に抑えられる。

 

ハイシェルフ

手作りコンパスで半径197cmの円弧を描く。

ハイシェルフ

精確に作図できている。

ハイシェルフ

日立のジグソーがポンコツになっているので、マキタのバッテリー式JV100Dを新調する。

静かでよく切れるが、バッテリーの消耗が早い。コード式でもよかったか。

ハイシェルフ

今年春の『ほしをみるひと』展のときと同じ作業。

今度は外径394cmで、あのときの円形本棚がひとまわり大きくなる。

ハイシェルフ

仮の脚をつけて、棚を高く上げて見る。高さは115cm〜120cmのあいだで検討中。

棚はモノを見るための台ではなく、聴くための台。

 

それにしても、今やってる作業は美術というより、デザイナーのそれに近い。

《崇仁テラス》にもそういうところがある。

舞台に上がるより、舞台をつくるほうが好きな体質によるのだろうか。

 

suppléer une lacune

26 decembre 2018, mercredi

 

neant

今年度の大学院のゼミ「造形計画特講」は、先月から「補・欠」をテーマとして動き出した。

「欠」も「補」も、芸術を考える上で、とても深いところに手が届く。

芸術そのものではないかとさえ思える。

自分もいろいろやってみる。

 

「欠」にあたるフランス語は、"manque", "défaut", "lacune", "perte", "absence"などだが、

"vacance"も「休暇」という意味と同時に「空白、不在」という意味を持つ。

ラテン語の"vacare(からにする)"の現在分詞"vacans"に由来するらしい。

英語の"vacant"も同じ。だから"vacant space”は空き地。

「空」という文字が、「そら ciel」と「から vacance」の両方の意味にあたるのも面白い符合だ。

昨年からやっている《崇仁テラス》は、「作品」ではなく「空き地」。

ぼく自身がなぜ「補・欠」のアイデアに反応するのかがわかった。

 

「無」を支え、その「欠」を補うのは、鏡に映った「私」の「不在」。

四つの点は、二本の腕と二つの鼻の穴で補えるか?

 

冬休み vacances d'hiver に入った。

 

la cave caché

25 decembre 2018, mardi

 

展示空間の特質を作品の構造に取り込むには、空間のあり方や可能性のリサーチがかかせない。

 

1月に『おもかげうつしふくわらい』の展示を行うart space co-jinでは、下見をした今村源さんと三嶽伊紗さんが地下室を発見した。

それで12月1日に、日下部一司さんを含めた4人で、co-jinの地下室のリサーチに出かけた。

cojin

cojin

co-jinの地下空間に入る。何かの保管場所だったらしい。コンクリ土間だった空間に木の床をはっている。

 

4人で話合って、ここに徳島県立近代美術館での展示作業を天井から撮影した映像を配置することを決める。

チューブで京都のこの空間が昨秋の徳島の空間につながっているというコンセプト。

京都の床が徳島の天井になるというのもいい。

 

 

 

fermantation

15 decembre 2018, samedi

 

来年1月末から大阪のギャラリー+1でやる「発酵をよむ reading fermentation」展のためのリサーチで、交野市の大門酒造へ。

+1の野口さんが枚方出身で、縁があって実現した蔵元見学。

下戸で酒が飲めないため、もうひとつ乗りにくい企画なのだが、いっしょにやる作曲家の藤枝守さんの発想がとても面白い。

醸造については何も知らないので、同日にギャラリーアクアであった「人類学とアートの協働」というシンポジウムを投げ打って、とにかく京阪線を乗り継いで現地に駆けつけた。「協働」の内容が映像人類学なら時間のむだだし。

大門酒造

大阪人でありながら、北河内は何も知らず、交野市もはじめての土地。

大門酒造は1826年創業、現当主の大門康剛さんで6代目という立派な蔵元。

大門さんは工芸展やジャズのコンサートを蔵で開くなど文化にも関心が深く、野口さんが話をつけてくれていたこともあって、すぐに突っ込んだ話ができた。息子さんの滉平さんは京都精華大学のデザイン科出身で、マーケティングをしているが、「具体」に関心があって、個人でも絵を描いているという。

予備知識なしで来たのに、世間は狭い。

 

ご当主に醸造所内を案内いただいたが、造形的にも刺激的なものが空間いっぱいに広がっている。

大門酒造

大門酒造

神聖な空気をただよわす麹室も入れて下さった。

日本酒は、ワインなどの「単発酵」ではなく、いったんコメを糖化する麹づくりの過程を経る「平行複発酵」によるらしい。

何も知らないぼくは目からウロコの連続。

藤枝守さんと稲垣智子さんは酒を買って帰ったが、酒が飲めないぼくはすてきな瓶のデザインを眺めるだけ。

 

展覧会でぼくが担当するのは空間。画廊を甕と見立て、見下ろすことが見上げることであるような空間をどうつくるか。

頭を切り替えて早く制作に取り組まねば。

 

encafe

ミーティングのための場所を探していて、枚方市駅に戻る途中で見つけたユニークなカフェ。ガーデンダイニングENというが、同じ道を通ることは二度とないだろう。