Lecture de "Citron" par Motojirou Kajii

20 juin 2020, samedi

 

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6月14日(日)

《崇仁テラス》を片づけた翌日曜日、月曜から始まる総合基礎第3課題「檸檬爆弾はいかが?」のために漫画紙芝居をつくる。

遠隔授業にGoogle classroomを使っているので、そこに紐付いたmeetというテレ会議アプリを利用して、一人で画面共有してしゃべり、それを録画して紙芝居にするのだ。

『檸檬』が執筆された1924年頃の京都の古写真をネットで探したりして、手間取った。

同時に自分のアイコンも、ブログを始めた2006年当時の兎人間プルにした。

檸檬を読む1

 

檸檬を読む1

都合11枚の絵をつなぐのにAcrobatでpdfにしたが、Keynoteとかでスライドにした方がよかったかもしれない。

絵も要素足し算式にしたが、いろいろ動かしてもよかったかもしれない。

制作時間が窮屈すぎた。だが絵を描くのは楽しい。イタズラを思いついたときは元気が出る。

こういうマイナーアートばかりやってヘラヘラと生きていけないか。

 

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6月15日(月)

Unir et Horio

休みない日々、多少の癒やしになればと思い、アゼリア通りのUnirの店で、Brewistaの電熱ケトルを思い切って購入(22,000円!)。

小さな注ぎ口のカーブを見て、いつもヤカンから直接ドリップに注いでいるのが気になった。珈琲くらいの贅沢は許されるだろう。

新ケトルで初めて珈琲を入れていたら、堀尾昭子さんから貞治師匠のカレンダーが届いた。

堀尾師匠が仕事場に貼っていた語録が日めくりになっている。編集は娘さんのゴーアヤさん。

堀尾師匠が近くにいるような気がする。昭子さん、ありがとうございました!

 

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6月18日(木)

 

翌19日から京芸の施設利用がレベル2に移行、学部長(中原浩大)に三密防止などに努めていると認められれば施設が使えるようになった。

で、入学以来ずっと大学に来れていない新入生が大学に来れるよう、総合基礎の授業計画を深夜までかかって練り直す。

かつてない冒険的な反・授業ができたらと思う。

 

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6月19日(金)


授業「造形計画2A Gゼミ:水と重力」で、19年前のμG飛行のドキュメントを見せる。

うまくGoogleドライブにアップできず、焦る。

動画や画像、YoutubeやGoogleドライブなどアメリカ系のサービスに依存せずに、自分独自のオンラインストレージに保存するようにできないかな。

ownCloudってどうなんだろう?

 

10年前から数年間、10点以上案内板のデザインで関わった琵琶湖疏水が、竣工130周年で日本遺産に認定された。→

2010年、当時の疏水事務所の岡本所長と案内板づくりに取り組んだときは、周りから理解されなかった。

10年で変わったものだ。

また新しい案内板のデザインの仕事が上下水道局から来ないかな。

その辺のデザイン会社よりいいのをつくる自信はあるのだが。

 

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6月20日(土)

 

アトリエ2020年6月20日

先週分解した《崇仁テラス》から持ち帰ったテラスの看板がアトリエに。

当分使わないから分解するか。

それにしてもアトリエ、まったく片づいていない。仕事してない証拠だ。

この土日も課題の動画をつくらないといけないし・・・。

 

 

construction une baraque pour remiser les matériaux de la Terrasse_4

12-13 juin 2020, vendredi et samedi

 

6月12日(金)

翌日の崇仁テラスの解体にそなえ、壁にポリカ波板を張って資材置き場を完成させる。

 

第2共同浴場の管理者の人から、昨年5月に新幹線高架下でボヤが出たと聞いた。

木材がむき出しだと火の用心が悪いと言われたので、資材はコンパクトにまとめ、上から《見えない大地》で使った防水シートをかぶせることにした。崇仁資材置き場

現場で2枚つなぎにしていたシートを二つに切断する。けっこう重いので、風で飛ぶことはなく、重し兼覆いに使える。

いつもそうだが、あるものを処分するとき、それが生きて機能していたときに想いをはせる。すべて永続するものはない。

 

崇仁資材置き場

雨が降ってきたので、ふき込み方をチェックできる。

もうちょっと屋根が低くてもよかったかもしれない。だが、七条大橋をキレイにする会の資材をこちらに置くことも想定したので、仕方ない。

崇仁資材置き場

七条大橋をキレイにする会の資材はこちらに置くことになった。

作業テーブルの上に、円形ベンチや船型テーブルの部材も置いて、防水シートで隠した状態。

真ん中の支持体は上にモノを載せたときの自重でしっかりするようにした。2x4材に反りが出ていて、自然の樹より立たせるのに難儀した。

崇仁資材置き場

資材搬入前の状態。5月初めに取り組んだ資材置き場の完成状態といえる。

 

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6月13日(土)

雨のなか、3月末に設置した《崇仁テラス》を撤去する。

崇仁テラス撤去

雨なので協力者は少ないと覚悟し、トヨタのライトエースをレンタカーしていった。

9時半まえから作業開始。総計54本になる足場板のビスを外し始めていると、山内政夫先生、瓜芸のneo高瀬川チーム、七条大橋をキレイにする会の井上茂樹さん、さらに東九条マダンのうらちゃんが来てくれた。

崇仁テラス撤去

崇仁テラス解体

崇仁テラス解体

協力者のなかでも、なないろ電気通信の井上社長と前中由希恵さんが来てくれたのはありがたかった。

七条大橋の会のライトアップの技術担当だが、二人とも職人系なので、口よりさきに手とからだが動き、じつにテキパキしている。

保勝会のメンバーのようにビスの頭をつぶすこともない。

解体しながら組み立て方(じつはぼくの独自開発)を知ろうとする姿勢に、同じ技術屋の血を感じる。

とりわけ前中さんはアシックスのウェブサイトでも取り上げられるファッショナブルな電工女子だ。

「崇仁東九条芸術大学」という地域丸ごと芸大化が進んで、こういう人たちがたくさん輩出すればいいなと思う。

 

 

だがテラスの資材を出来立ての資材置き場にレンタカーで運ぶ途中で問題が起きた。

JR線の高架が高さ2.4mで、荷台に4mの足場板を斜めに載せて通るとき、先がぶつかったのだ。

しっかり計算しておけばよかった。結局、荷台に平積みにし直し、1.5m近く後ろにはみ出しながら、なんとか運び切った。

近距離でよかった。

 

崇仁テラス解体

崇仁テラス解体

崇仁小学校の体育館脇に仮置きしていた七条大橋の会の照明用資材も運び出した。

木枠以外に、小さい部材やコードがけっこうあった。

解体施工の業者も決まり、今月から解体工事の準備に入る。

この場所には2017年秋からお世話になった。体育館は改装だけだが、もう縁を切った方がいい。

さよなら、元崇仁小学校。

 

崇仁テラス解体

崇仁テラス解体

 

崇仁テラス解体

資材搬入完了状態。思い切りコンパクトで安全な感じにまとめた。敷地を管轄する京都市すまいまちづくり課への報告用。

ブルーシートでくるんだ方は七条大橋の会の資材がメインだが、なぞめいた感じなので、表示をつけるよう、井上茂樹さんに頼んだ。

 

とにかくやっと難題から解放された気分だ。

 

《崇仁テラス》は、今後、地域の人からの希望や要請がなければ設営するつもりはない。

高瀬川保勝会は、趣旨はともかく、地域住民とのコミュニケーションが少ないことにずっと違和感があった。

瓜芸の学生たちのように芸術の方がまちの人たちと交流し、まちづくりの方は地域外の人間が来て住民と疎遠なままワイワイやる。

これはおかしい。物置に絵を描いたら、そろそろ手を引くのが賢明だ。

 

neo高瀬舟

瓜芸の奥山愛菜さんたちのneo高瀬舟は、藤尾まさよさんの尽力で、テラス近くの下京区いきいき市民活動センターに仮設置場所を見いだした。窓から高瀬川が見えるのがいい。京都市の助成金もとれたそうだし、まだ学部生ながら彼女らの今後が楽しみだ。

京芸生は生活場所が遠いので、崇仁でこうしたソーシャルアート的な活動のチャンスがない。いや、やる気の問題かな。

 

共同浴場のれん

資材置き場の敷地は崇仁第2共同浴場のもの。

6月初めから、そこにぼくが昨年楽只共同浴場のために描いたのれんがかかっているのに気づいた。

楽只浴場は9月末に閉じたので、のれんは1カ月の命だった。

都総合管理のものになっているから、ぼくにとやかく言う権利はないが、楽只浴場の場所を念頭に描いた地図絵なので、ここで余生を送るのはへんな感じだ。

内のれんの方は別の浴場に使っているという。作者の手から離れた作品は漂流するのだ。

 

それにしてもこの浴場と資材置き場は、JR線の向こうが3年後には京都芸大。しかも高瀬川に接している。

浴場のリデザインや敷地全体のリノベーションをすれば、予想外のアートスペースに化ける可能性がある。

なんでだれも気づかないのか。いや、あくまでterrain vague(あいまいな土地)のままの方がいいのか。

 

gravité

6 juin 2020, samedi

 

4年前の「フクシマ美術」展でKUNST ARZTの床に敷いた防水シートを崇仁の資材置き場に使うことを思いつき、デッキの床下に潜る。

自分でつくったわが家で一番好きなピュアな空間だが、昔のインスタレーション作品の廃材置き場になっている。

処分すればいいのだが、また使うこともあるかもしれないと、貧乏性丸出しで残しているのだ。

 

蔦

この高さ2m弱の純粋空間に一本の蔦が下りてきている。

蔦

伸びる方向は上から下へなのに、葉は光を求めて上を向いている。

感心して目を沿わせていると、先端が地面につく寸前で上向きに曲がっていることに気づいた。

蔦

光と重力のあいだの垂直の生命線。

なんだか感動した。

今、Gゼミで「水と重力」のオンライン授業を続けているが、これはネタになりそうだ。

 

見えない大地

2016年に《見えない大地》をつくるために東北から取り寄せた「汚染土壌仮置場用遮水シート」約3mx3m。

丸めてなんとか車に入る。これから崇仁の資材置き場へ運ぶ。

まだロールで大量にある。

そろそろいろいろ片づけていかないと、と思う。

 

nettoyage du canal Takasegawa vol.29

6 juin 2020, samedi

 

2ヶ月ぶりに崇仁高瀬川保勝会の川掃除。みなマスクをつけながら。

崇仁テラス

造形大の奥山さん・黒ちゃん・もっちーら三人組は、モノ物交換市をやめてプロジェクトの経緯をTシャツにしたためて展示。

野外展示にだいぶ慣れたようだ。

崇仁高瀬川保勝会川掃除

今日は水流が少ない。水が少ないと藻がたまりやすい。

崇仁高瀬川保勝会川掃除

《崇仁テラス》周りが子供たちの遊び場所になっている。ザリガニをとる親子、じいさんと孫。

新団地に越してきた人々もようやく川で遊び始めているようだ。

ほったらかしなので、草木がすごく繁っている。

草は南部土木事務所に刈らせるそうだが、このエリアは流れを整備して川自体を「庭」化すればいいと思う。

 

崇仁高瀬川保勝会

川掃除のあと、元崇仁小学校から用具類を引っ越し。

一人でこちらに移設した物置だが、労をねぎらってくれるのは山内政夫さんだけ。

他の人は移設作業の内容も量も想像つかないのだろう。

地域住民でもないので、そもそも彼らが掃除に参加する動機がわからない。山内さんに川掃除を手伝えと言われたから?

いつも飲み物を出してくれるのはありがたいが。

 

それに対して、純粋に楽しいから参加している美大の若者たちはさわやかだ。

崇仁高瀬川保勝会

彼女ら瓜芸3人組は、ヤンソルさんらと東九条でゲリラガーデン風の活動を始めた。

物置の横もさっそく耕して菜っ葉を植えている。

空洞化している高瀬川保勝会と対照的に、彼女らはいい感じで活動を活発化している。

《崇仁テラス》から生まれた新しい動きだ。

Books&Coffee SOLもようやく再開したようで、新しいホームページには「のらんらなん新聞」も掲載されている。

瓜芸3人組がつくった「のらんらなん新聞」第2号 には笑える。

 

《崇仁テラス》は来週6月13日に撤去する。

保勝会から要請があるまでもう再設営はしないでおこう。

 

La saison des pluies approche.

2 juin 2020, mardi

 

6月になった。

このところまた東京で新型コロナウイルス感染者が二ケタに戻った。

 

15年前にひろいのぶこ先生から分けてもらったコウゾの樹が、2年ほど前から虫にやられて、ついにだめになった。

幹の中が空洞になり、大量の蟻が巣をつくっている。

幹の根元から切ると、大きな空洞ができていた。

こうぞ

 

このコウゾの一生を振り返る。

 

コウゾ

2005年夏前、わが家の南側の竹林が壊され、宅地造成中のとき、このコウゾはやってきた。(写真は7月18日。)

単管にはられたメッシュシートが家と南側の宅地の境界に立てられている。

このあと、間近にせまる住宅建設を少しでも遠ざけるべく1.5mほどの細い土地を確保し、2006年秋、文化庁芸術家在外研修で渡仏する直前にウッドデッキを自力で建設した。

コウゾ

2006年8月29日、建設中のウッドデッキ。

この狭い敷地は、地名が河陽が丘から奥海印寺条下裏と変わる。わが家兼アトリエは二つの地名を持つのだ。

そのあいだを長岡京市の管轄である溝が通る。

コウゾは裏の住宅とのあいだの緩衝物として植えたわけだ。

コウゾ

2006年9月14日。3mの高い塀をはる直前。幸い裏の住宅はこのあと一年以上売れなかった。ざまあみろ。

コウゾが一年ですごく成長したことがわかる。

コウゾ

2012年、もう立派に成長したコウゾ。まだ元気なときの丸々とした幹。

コウゾ

2013年6月16日、コウゾの美しい実。

コウゾは毎年、冬に葉を落とし、春から夏にみずみずしい緑葉と赤い実で目を楽しませてくれた。

つちのいえにも苗木を持っていって植えたら、たちまち生い茂った。日本の風土に合っているのだなと思う。

コウゾ

枝は大きくのびてデッキを覆い、猛暑のときはミストをかぶり、涼しさを演出してくれた。

 

樹はだまって人の人生を長きにわたって支え、守り、彩ってくれる。

いつしか当たり前の存在となって、人は気にもとめなくなる。

失われたとき、はじめて樹の存在に気づく。

さようなら、コウゾ。名前をつけておいたらよかった。

数年前、オリーブの樹を枯らしたことの次にさみしい。

 

紫陽花

デッキ脇のくぼ地に紫陽花(hortensia)が咲いた。

 

まもなく梅雨が来る。