Atelier des enfants avec des créatures dans le canal Takase-gawa

4 août 2018, samedi

 

朝10時から崇仁テラスで子供ワークショップ。

川の中の生きものを捉まえて、それをよく見て色鉛筆で絵を描く。のちにそれを透明ビニールシートに絵具で大きく描いて、川の上に展示するというもの。

 

聞いていたのは、崇仁児童館と東九条マダンの子供たち、合わせて約30人ということだったが、正確な数がわからないので、スケッチブックと色鉛筆の調達に悩む。色鉛筆はトンボのミニ色鉛筆12色NQ、それにB4のスケッチブック、それらを30名分、複数の画材屋から慌ててかき集める。ミニ色鉛筆12色NQがまにあわなかったので、長いものをノコギリで半分に切らざるをえなかった。

 

生きもの調査は、環境教育家の河合嗣生さんに指導いただく。河合さんは中村伸之さんと京大農学部の同期らしい。

ぼくが担当するお絵描きワークショップは、この秋に崇仁テラスで展覧会をしたいという京都芸大の2人の大学院生、モウリアミコ(陶磁器)とヤマモトサユリ(染織)に手伝ってもらう。

高瀬川こどもWS

高瀬川こどもWS

生きものの捉まえ方を伝授する河合先生。(道具類は中村伸之さんが用意)

高瀬川こどもWS

高瀬川こどもWS高瀬川こどもWS

亀をみつける。例のクサガメ、この辺りの川のヌシ。

高瀬川こどもWS

崇仁児童館の作業室に移動して、まずは河合先生の生きものの分類調査を見る。高瀬川こどもWS高瀬川こどもWS

分類されたものをよく見て、その姿をスケッチブック1ページに大きくスケッチする。名前も書く。

河合先生の分類は以下のとおり。

0 クサガメ
1 シジミ
2 ヌマエビ
3 アメリカザリガニ
4 ヒル
5 カワニナ
6 コオニヤンマのヤゴ
7 サナエトンボの一種のヤゴ
8 ナベブタムシ
9 ドンコの稚魚
10 オイカワの稚魚
11 サカマキガイ

 

春の生きもの調査のときと種類は異なるが、やはり高瀬川は、多様な生きものが棲む比較的きれいな川なのだ。

 

高瀬川こどもWS

河合先生が分類しているあいだ、クサガメを自由に描かせる。

「さっき大きな亀いたね?見たひとも見なかったひとも、自由に亀を描こう!」

 

まもなくスケッチブック上にじつに多様な色・かたちの「カメ」が現われた。

すぐにビニールに描かせなくて、採取・観察体験を経てから描かせたのがよかった。

美術を科学や日常的体験から切り離さず、地続きにすること。

そこから生まれる多様性の花々こそ祝福されるべきものだと思う。


 

De l'eau à l'eau

23 juillet 2018 (lundi)

 

午後、静岡大学でワークショップ。

正確には、「アートマネジメント人材育成のための実践的なワークショップ100」のなかの「美術X」.。

教育学部の白井嘉尚先生から頼まれ、今年で3年目。

アートマネジメントには何の関心・関連もないが、美術的な発想法をオープンに手渡すことのみに焦点をあてた実習を行う。

今年も忙殺され続けて、準備が十分にできなかったが、3日前に「水」をテーマにすることに決定。急きょ材料調達にかかる。

水となれば、先日の西日本長期集中豪雨による水害がなまなましく記憶に残る。

例によって、ダ・ヴィンチの幻の『水の書』の話題、水素結合による水の特異な物理的性質、骨と肉が液体に浮ぶ「袋」としての身体、自分がオブセッションのように取り組んでいる「水/洪水」のテーマによる作品やプロジェクト群のプレゼンを機に、後半、いっきに実験実習に入る。

水のWS

 

水のWS

 

いつものことだが、使う材料は最小限にする。今回は、「コップ一杯の水」。それで何ができるか?

 

 

WS_水から/水へWS_水から/水へ

 

 

 

コップ一杯の水、さらには水の一滴が、無限の奇跡の源であることさえ伝われば。

 

静かに水害被害者220名(2018年7月31日8時45分現在)の魂に黙とうする。

 

 

Boîte sans fin

16 juillet 2018 (lundi)

 

複数形の世界のはじまりに」展に出品いただいていた『エンドレス・ボックス』をご返却に塩見允枝子先生宅にうかがう。

カードを取りわすれていないか、チェックしてから梱包する。

 

エンドレスボックス

 

塩見先生とは本当に気が合う。

 

この晩秋に京都ヴァージョンを演奏することになるか。

 

 

 

décomposition de la Terrasse

3 juillet 2018, mercredi

 

今度の展覧会のぼくのパートは、川や河原をテーマとした。

高瀬川の映像を《パラ河》と称して、テラスに埋込み、70年代の床レンガのすべての目地に青いマスキングテープを貼って、《ときの河原》と命名し、それに重ねて《ふたしかな屋根》群の集落《パラ村》を広げた。

 

2018/6/30

《パラ河》からはたえず水音が会場に流れる。のぞき込む親子。

一瞬だけ亀がこちらに飛び出てくる場面がある。

riverside of time

会期も終わりになると、テープはだいぶ傷んでいたが、はがれた部分は予想ほど多くなかった。

 

最終日の7月1日の夜に作品の撤去と梱包をはじめて、2日にほぼテラスの解体は終わる。

riverside of time

テラスの下のレンガの目地にもテープを貼った。やり始めたとき、かなり重労働になるなと不安だったのを思い出す。

床

 

tape

はがしたテープを丸めて、粘土球のようにした。

小野さんの《粘土返り》へのオマージュとして、最後に一人サッカーをして遊んだ。

 

床

展覧会は露と消えた。

 

Zine

小野さんがZineと称して、展示会場の記憶をコンパクトにまとめてくれた。

計12個。つくるのを手伝ったが、とても勉強になった。都美術館に一部を進呈した。

 

富士山

午後5時半、小野さんの車に資材を満載して都美術館を出発、二人で帰路につく。

初めて首都高を走る。

東名に乗ったとき、富士山が見えた。

 

長岡京に帰り着いたのは深夜2時。

 

 

 

Endless Box par Mieko Shiomi à la dernière jour de l'exposition

1 juillet 2018, dimanche

 

展覧会最終日。

朝10時から、塩見允枝子先生から提供を受けたパフォーマンス作品《無限の箱から〜東京集落会議のために》を「演奏」する。

観客があまり来ては対応できないので、ほとんど告知もしなかった。

 

ぼくを含む「複数形の世界」のメンバー5名に加え、塩見作品の「演奏」経験豊かな詩人のヤリタミサコさんが参加下さり、いろいろリード下さる。

ぼくの役割は、塩見先生から指揮者と指定されている。

箱にランダムに曲名を貼り、大きさの順にはずしてテラスのうえに積み上げていく。曲名のついた箱が出てきたら、それを声に出して読み、各々のパフォーマンスを促す。

 

素人だから、パフォーマンスのそれぞれの時間がぴしっと決まらなかったものもあった気がする。

だが、60〜70点くらいはいけたのではないか。

三つに積み上げた箱の山が倒れることはなく、テラスに新しい地形が加わった。

会期中に変化する展覧会が実現できたのはよかった。

何より、フルクサスという上の世代のアーティストともつながってできたのがよかった。

 

エンドレスボックス
 

ニューヨークから戦後日本美術の研究者の由本みどりさんが見に来られていた。

美術評論家の小倉正史さんも岡山から駆けつけて下さった。

 

思えば、設営のときにテラスの床下に収蔵庫をつくり、透明アクリル越しに塩見先生の《エンドレスボックス》と指示書を見れるようにしていた。

最終日にその《終わりなき箱》を収蔵庫から取り出して、パフォーマンスのスコアとして使い、半日だけテラス上に展示するというのは、悪くなかったと思う。